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RW OpCo, LLCとの経営統合により、不動産テックは、国境を超え新たなフェーズへ( RW OpCo CEO Kevin Ortner × GA technologies代表取締役 社長執行役員 CEO 樋口 龍)


GA technologies は、2024年3月1日付けで、アメリカでプロパティマネジメント・ 不動産マーケットプレイスを展開するRW OpCo社との経営統合を発表しました。

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RW OpCo社のCEO Kevin Ortnerと、GA technologies代表取締役 社長執行役員 CEOの樋口龍が、経営統合に至った経緯や今後の展望について語りました。

Profile

樋口 龍(株式会社GA technologies 代表取締役 社長執行役員 CEO)
幼い頃より世界的なサッカー選手を目指し、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成選手として所属。24歳でビジネスへ転向し、2013 年に株式会社GAテクノロジーズを設立。2018年に東京証券取引所マザーズ(現グロース)に上場。ネット不動産投資サービスブランド「RENOSY(リノシー)」の開発・運営など、不動産をはじめ、さまざまなビジネス領域のDX推進に取り組む。著書:「不動産 DX 未来の仕事図鑑」(日経 BP)

Kevin Ortner(RW OpCo, LLC CEO)
2009年、フェニックスで最初のRenters Warehouseフランチャイズを開設した際に同社に参画。2015年、CEOに任命。Renters Warehouseは、現在では、アメリカ全土の41市場で13,000以上の一戸建て賃貸住宅を管理する規模まで成長。Zillow Group Advisory Boardsのメンバー。著書:「Real Estate Revolution(2017)」


テクノロジーを駆使し、効率的・効果的で、透明性の高い不動産投資・不動産管理を

ー RW OpCo社の前身となる、Renters Warehouseについて教えてください。

Kevin Ortner(以下、Kevin):
もともと私は、不動産会社の経営者として、また不動産投資家として、複数の不動産の投資、管理を行っていました。不動産投資や管理を行う上で、特に必要性を感じていたのがテクノロジーです。

具体的に申し上げると、テクノロジーを駆使して、不動産物件の管理や不動産投資におけるend to end のサービスをつくれないかと考えていたのです。当時のアメリカにこうしたサービスはなく、例えば所有する物件の管理において「この経費は何のために使われているんだ?」「この内訳は何だ?」といった疑問を持ったとしても、それをスピーディーに解決することは容易ではありませんでした。

そうした疑問に迅速かつ透明性高く答えることができ、なおかつ効果的・効率的に物件を管理できるようなオンラインシステムを提供するビジネスを始めました。それが、2007年にミネソタ州ミネアポリスで創業したRenters Warehouseです。

ー それがそのまま現在の事業に繋がっているのですね

Kevin:
当時1つの都市で始まったこの事業は、今では41の地域で展開されています。現在の主な事業は、個人投資家および機関投資家に向けた、投資用不動産のマーケットプレイスおよびプロパティマネジメントの提供です。アメリカでは2番目となる規模のSFR(Single-Family Rental=戸建て賃貸物件)オンラインマーケットプレイスを保有する当社は、テクノロジーを駆使し、投資家・入居者・管理会社といった不動産売買に関与するすべてのステークホルダーに対するサービスを提供しています。またプロパティマネジメントにおいても約13,000戸(※1)の不動産を管理しており、物件の購入や売却、不動産管理ともにテクノロジーを最大限活用し、効果的・効率的なend to endのサービスを展開しています。

「グローバルなプラットフォームをつくる」という共通のビジョンに向かって

ー GAと大変似通ったビジネスモデルだと感じました。そのような中で、今回の経営統合に至った経緯を教えてください

樋口龍(以下、樋口):
そもそも、我々には以前からアメリカでビジネスを展開していきたいという強い思いがあり、経営統合の約1年前から、アメリカの不動産テック企業のリサーチを始めていました。
その中で、「我々と同じようなビジネスモデルの会社がある」ということで、ピックアップされたのがRW OpCo社です。

担当者から詳細を聞く中で、我々と同じビジネスモデル・同じビジョンを持つ企業がアメリカにあるということに非常に驚くと同時に、アメリカ進出の可能性を強く感じました。

ただ、たとえ同じビジネスモデルやビジョンを持っていたとしても、アメリカでの事業に乗り出すことは、我々にとって非常に難易度の高いチャレンジになるとも考えていました。

ー「難易度が高いチャレンジ」というのはなぜでしょう? またそのような状況の中、経営統合を決断した決め手はなんだったのでしょう?

樋口:
日本企業がアメリカの企業と経営統合をすると、その瞬間にアメリカの経営陣が退職してしまうというように、日米の企業間では信頼関係の構築が難しく、そこからさらにビジネスを展開していくハードルが高いということはこれまでたくさん耳にしてきました。

また、そもそもアメリカ進出に関しては、社内からもさまざまな意見が出ていました。「国内にもまだビジネスチャンスはあるのだから、まずは国内に集中するべきではないか」「米国に進出するにしても、今ではないのではないか」というものです。

そのような中、2023年の夏に初めてKevinと会うことになりました。

初回となる面談で、我々は約6時間ほど話しました。そのとき、私は失礼を承知で、実に多くの質問を単刀直入にKevinに投げかけました。それに対してKevinは、どんな質問にも、こちらの目をまっすぐに見ながら、一つひとつ真摯に誠実に答えてくれました。そんなKevinの姿を目の当たりにし、彼となら、難易度の高いチャレンジにともに挑戦できるのではないかと感じました。そして、そこから経営統合に向けた話し合いを具体的に進めていくこととなりました。

ー 逆にKevinさんが、GAをパートナーとして選んだ理由は何でしょう?

Kevin:
我々のビジネスを次のフェーズに持っていけると感じたからです。

最初にGAのチームが我々にアプローチしてくださった際、我々も似たようなビジネスモデルをやっている会社が日本にあると知って大変驚きました。そのようなことは思いもしませんでしたから。そして彼らのビジョンについてたくさんのお話しを伺いました。 ほかにも、創業時のエピソードなどを聞かせていただき、とても有意義な時間を過ごしました。

そうしたやりとりを通じて、樋口さんの人間性、類まれなリーダーシップには感銘を受けましたし、GAのチームとしての専門性の高さ、優秀さも非常に印象に残りました。

彼らから「国境を超え、グローバルなプラットフォームを展開したい」というビッグビジョンを聞き、彼らなら間違いなくそれを実現する、そしてGAと強いパートナーシップを築くことで、我々のビジネスもまた、新たなステージへ上がることができると確信したのです。

グローバルなサービスの拡大により、さらなる顧客満足度の向上を

ー 経営統合による今後の展望について、具体的に教えてください。

Kevin:
今、アメリカの市場の状況としては、特にSFRの需要が高まってきており、我々のビジネスにも大きな展開が見込まれる状況だと言えます。

そして今回の経営統合によって、日本よりも圧倒的に巨大な市場で大きなビジネスチャンスを、GAに提供できることに、大変ワクワクしています。

また、アメリカでも不動産取引のオンライン化は、まだまだ発展途上であり、GAとの経営統合は、我々のビジネスをさらにさらに広げていく絶好の機会だと認識しています。今後ブランドの認知度をさらに上げ、40という拠点数をさらに拡大していくつもりです。

またGAの専門性、技術力を借りながら、当社のマーケットプレイスの機能や容量をさらに充実させ、よりシームレスで効率のよいサービスの展開を目指します。併せて、個人投資家に対する施策もさらに強化したいと考えています。

樋口:
先ほどから申し上げている通り、我々の事業は非常に似通っているので、お互いのノウハウを提供し合い、両社のビジネスモデルの精度をさらに高めていきます。また「RENOSY」のマーケットプレイスとしては、日本の投資家の方に、アメリカのSFR物件を購入していただけるよう、商品ラインナップを拡充し、顧客満足度の向上を計ります。

また、人材育成の観点からも、今回の経営統合は大きな意義を持っています。当社には、グローバルに活躍したいというメンバーが非常に多いので、アメリカ出向も選択肢の一つとなるようなキャリア設計を考え、新卒・中途採用とともに優秀な人材を獲得する際の大きなフックにしたいと考えています。

ー 東南アジア、中華圏、北米圏と、着実にグローバル企業としての歩みを進めている印象です。

「テクノロジー×イノベーションで、⼈々に感動を⽣む世界のトップ企業を創る。」というOur Ambitionに向かって、当社では今後、グローバル基準というものをさらに意識した組織づくり、制度づくりに取り組んでいきます。具体的には、テクノロジー人材の公用語を英語にするといったチャレンジの検討など、グローバル化に向けた環境整備をしっかりとやっていきたいですね。


※1 フランチャイズを含めた数値(2024年4月時点)

撮影:今井淳史
※本記事は作成時点での情報を参考にしております。最新の情報と異なる場合がございますので、ご了承ください。


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