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「RENOSYからグローバルで闘える唯一無二のプロダクトを生み出す」新執行役員・熊谷亘太郎就任インタビュー

2024年11月1日、株式会社GA technologies(GAテクノロジーズ)の執行役員 CPO(RENOSY担当)に、熊谷亘太郎が就任しました。

※プレスリリースはこちら

今回の記事では、熊谷の経歴や就任の背景、そして今後の意気込みについてインタビュー形式でお届けします。

profile

熊谷亘太郎
独立系ソフトウェア会社にて、研究開発、プロダクトマネージャー、事業戦略、営業、プロダクトマーケティングの経験を経て、2012年4月楽天グループ株式会社に入社。中国開発拠点への出向後、旅行予約サイト「楽天トラベル」に配属となり、プロダクトマネージャーとして、Partnerおよび社内ユーザ向けのシステムを担当。グローバルプラットフォームの責任者として、インバウンドサイトを2022年7月にリリース。2024年5月にGAテクノロジーズに参画。

「楽天トラベル」のPdMとして、グローバルプラットフォームのフルスクラッチ開発をやり遂げる


ー 社会人としてのキャリアはエンジニアからスタートしました


新卒で入社した独立系ソフトウェア会社では、エンジニアから始まり、PdM、BizDev、セールス、PMMなどさまざまな職種を経験しました。
そうした経験の中で、自分の強みを一番活かせるのはPdMだと確信したため、2社目からはずっとPdMをやっており、1社目も合わせるとPdMとしてのキャリアは16年になります。

ー PdMのどのようなところにやりがいを感じられたのでしょう?

アウトプットの大きさです。エンジニアをやっていた時にも、課題に対して対策を考え、プログラミングを通じて一定の成果を出し、達成感を得ていました。しかしやはり一人で生み出せるアウトプットには限界があります。PdMとして組織を率いて得られるアウトプットは際限がなく、その責任の大きさも含めて非常に大きなやりがいを感じます。

また、PdMに必要なのは、ロジカルシンキングやコミュニケーションスキル、人を巻き込む力ですが、自分はエンジニアの中ではそういったことに長けていることがわかり、PdMという職種が自分の強みを活かせるのではないかと感じたことも大きかったです。

ー 2社目の楽天グループでは、PdMとしてグローバルプラットフォームの開発に携わり、インバウンドサービスをローンチさせました。

楽天では、旅行予約サイト「楽天トラベル」に配属になりましたが、入社当初は本当に小さな社内プロダクトのPdMからスタートしました。それは会計システムのPdMだったのですが、1年かけて月に100件以上あったオペレーションをゼロにし、アカウンティング系のプロダクトに関しては、私より詳しい人はいないという状態にまで持っていきました。 それを機にtoBやtoCと徐々にプロダクトの管掌領域を広げ、PdMとして知見を積み重ねていきました。
だからこそ結果的にグローバルプラットフォームのようなtoC、toB、API連携などが合わさった複雑なプロダクトのPdMを務め切ることができたのだと思います。

またグローバルプロダクトには多文化や多言語、多様性への理解が欠かせません。私自身これまで海外勤務や多言語環境を経験し、多文化や多言語を肌で感じてきました。ですから社の事業としてグローバルプラットフォームを作るとなったときに、管掌者として私以上に適している人間はいないと自信を持って取り組むことができました。

グローバルプラットフォームは、訪日外国人向け宿泊予約サイトとして、2022年の7月にローンチしました。ローンチ後にはグロースハックも担当し、1年かけてデイリーの売り上げを200万から2億に伸ばし、大きな成果を得ることができました。 

RENOSYから、世界に通用するプロダクトを生み出す


ー そこからGAテクノロジーズへの参画を決めたのはなぜでしょう?

私のキャリアで一貫して取り組んできたのは、日本から世界に通用するプロダクトをつくるということです。
1社目で携わったソフトウエアは、世界各国の携帯などで採用されて、世界中のユーザーに使われてきました。楽天ではグローバルプラットフォームのローンチに取り組み、そのプラットフォームを使ったインバウンドのサービスは、現在15カ国のユーザーに使用されています。

GAテクノロジーズにも「RENOSYを世界に出していく」という明確なビジョンがあります。ここなら、自分のこれまでの経験やスキルを最大限活かしながら、そのビジョンの実現に貢献できるのではないかと考えました。

ー 執行役員CPO(RENOSY担当)として今後どのようなことに取り組んでいくか教えてください


CPOとして、プロダクトで事業をスケールしていきます。

2024年の5月に入社してまず取り組んだのが、長期的なプロダクトビジョンの作成です。当社は「テクノロジー×イノベーションで、人々に感動を生む世界のトップ企業を創る。」という企業理念(OUR AMBITION)を掲げており「世界のトップを目指す」というイメージはメンバー皆で共有できていましたが、そこに至るためのプロダクトに関する具体的な道筋はありませんでした。 

そこで社内の様々な部署でヒアリングを重ね、社のビジョンと照らし合わせながら作成したのがプロダクトビジョンです。
その中では「3つの柱」として「顧客体験の向上」と「マーケットの拡大」「オペレーションコストの削減」をあげました。

ー  それぞれ具体的に教えてください

「顧客体験の向上」というのは、顧客に対しサービスや商品のすべてについて、さらなる価値を提供できるようにするということです。
具体的には、物件の選択肢を増やしてより購入目的に合った物件を見つけられるようにしたり、購入のプロセス自体を簡略化したりするといったことを実現し、お客さまに対してより安心で快適な顧客体験を提供します。

2つ目が「マーケットの拡大」です。現在の中古コンパクトマンションに加え、ファミリー向け物件や、アパート1棟、オフィス用の賃貸、また、他社の取り扱い物件もラインナップに加え、お客様の選択肢を最大限に増やしていきます。

同時に、ユーザーマーケットの拡大にも取り組みます。GAテクノロジーズはグループ会社に、北米圏のRenters Warehouseや、 中華圏の顧客にアプローチできる神居秒算、RENOSY (Thailand) Co., Ltd.などがありますが、これらをまとめて、 言語を変えるだけでほかのマーケットに簡単にアプローチできるという形にして、最終的にはそれぞれの国の法律に則ったプロセスで、どの国の物件、どんなタイプの物件も購入できる形を目指します。

3つ目が「オペレーションコストの削減」です。今後順当に売上げが伸びたとしても、オペレーションコストが上がれば利益率は下がってしまいます。ですからオペレーションコストをいかに下げられるかが重要になってきます。 
オペレーションコストを最低限まで持っていけばその分利益率が上がります。その利益をPdMやデザイナー、エンジニアといった職種の技術力向上、ノウハウの蓄積に繋げることで、プロダクトを生み出すための基礎体力を向上させたいと考えています。

グローバルへの挑戦については、当然これまでも国内の様々な企業がチャレンジしています。しかし我々が同じコスト・時間をかけて挑戦するわけにはいきません。そういった先人たちのチャレンジからコアとなるところを学び、他社が取り組んだ期間やコストより短期間・低コストでゴールに到達したいと思っています。


撮影:今井淳史

※本記事は作成時点での情報を参考にしております。最新の情報と異なる場合がございますので、ご了承ください。